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レースシーズン中の要望に合わせて進化する

CP:今回の来日における目的の一つであったレースチームへのプレゼンのため、全日本選手権に行って、日本のレースが盛り上がっていないことに驚かれたと思いますが、現在ヨーロッパのレースシーンは、MotoGPにしろSBKにしろ非常に盛り上がっています。この盛り上がりの要因は何だと思いますか?

G氏:アメリカから始まった現在の経済危機ですが、各国・各大陸とも少なからず影響を受けていると思います。ただ、ヨーロッパに関しては文化的な背景などから、レースに関してあまりこういった経済危機の影響を受けなかったと感じています。日本よりは影響が少なかったのではないでしょうか。
もう一つの盛り上がっている要因としては、現在の有名なレーサーにヨーロッパの選手が多いということでしょう。たとえばイタリアでいうとバレンティーノ・ロッシ選手がいますね。ほかにもイタリア人の選手がかなりいて、みなさん活躍していますから、イタリア人としてはレース会場に行ってみんな応援しようとなりますよね。スペインも同様です。たくさん有名な選手が走っていてMotoGPで大活躍しています。
今回、日本に来てレース会場に足を運び、パドック内を見て回ったのですが、参戦しているチームの準備の仕方や整備を見ていますと、ものすごくよくできてるなと思いますし、レベルが高いなと思いました。ヨーロッパでも有名なチームも走ってましたし。ただ、お客さんが少ないというのはビックリしましたし、考えさせられました。ヨーロッパに行くとみんな熱狂して応援していますが、それがないので、どうなんだろうと思いました。日本はアフターマーケットの市場もヨーロッパとは違いますし、出回ってる車種もかなり違います。世界から見ても日本のマーケットは特異だと思います。それがレースの盛り上がりに影響しているのかなと思いました。今回のレースでも125や250”クラスにたくさんのいいマシンが出ていました。ですから、お客さんは必ず戻ってくると思います。今は過渡期で、これからレース界は再び盛り上がってくるでしょう。また、そうであってほしいと願っています。

CP:ヨーロッパの盛り上がりはこのまま続くと思いますか?

G氏:二輪といってもいろんなセクターと部門があると思いますし、レース界は今後も盛り上がりを見せて行くと思います。さまざまなレースの種類も出てくるでしょう。
M氏:もちろん大会を運営する方たちもそれなりの能力を持っていなければレースが盛り上がらないでしょう。その観点から、オーガナイジングはしっかりしてほしいですし、若手の育成にも力を入れてほしいと思います。どんどん若い子たちが育っていかなけば、レースシーンは盛り上がりませんから。

CP:そんなヨーロッパのレースシーンで現在SBK(スーパーバイク世界選手権)に参戦するBMWのワークスチームにホイールを供給していますが、チームの評価はいかがでしょう。

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G氏:BMW自体がSBKに今年からの参戦で、我々もチームと一丸となって製品を開発しなければならないわけです。開発の余地はたくさんあります。一番最初にデザインを立ち上げて、最初のセットを納品しました。それでテストしてフィードバックをいただき、改良を加えて2番目のセットを提供して…、といった具合に開発していくわけです。現在提供しているのは今回日本に持ってきたマグネシウム鍛造の6本スポークと同じタイプのモノです。我々もかなり力を入れて開発しましたので、今では製品としてかなり熟成しています。ルーベンス・サウス選手からは安定感があるというコメントをもらっています。さらに走行性が非常によくなったということで、パフォーマンス自体も向上していると言えます。ブレーキング時もしっかり減速するし、ハンドリングもかなり向上したとも聞いています。トロイ・コーサ選手にもチェックしていただいてOKをもらっています。
OZレーシングの特徴は、つねに使い手の視点で商品を作るということです。一旦商品を納品したらそこで終わりではなく、まずベースとなる商品を納入して、そこからフィードバックをもらってさらに改良を重ねるのです。ですからシーズン中に”ここをこうしてほしい”とか”パフォーマンスを少し向上させたい”といった要望があれば、つねに改良を加えていきます。すなわち、シーズン中にどんどん進化する商品というのがO・Zレーシングの特徴なんです。そのあたりが他メーカーとは違うと自負しています。つねに進化する商品を使い手に提供し続けて、ホイール以外のほかのパートとの相乗効果でさらにパフォーマンスを高める可能性なども考えつつカスタマイズしていくというのが、我々の信念でもあり戦略でもあります。